番号:APPR-3007
発売日:2013-03-27
意外なことにデビュー以来シングル、ミニアルバム、コンセプトアルバムと精力的にリリースしてきたが、フルアルバムは自身初となる。今作はスズモクが見ている社会を様々な角度から切り取った楽曲が多く中でもM1『モンタージュ』は太く荒々しい声がとても印象的だ。過去のどの曲よりもひずんだエレキギターとサビのスケールの大きさは誰しもの情動を強く後押しし、聴く人の脳裏にこの歌の世界が映像となって鮮明に映し出される。その映像は確実にある人を涙させ、またある人には自分自身をふりかえるきっかけを与える。この曲の世界の最大な特徴は、誰も傍観者にさせることのない心象世界を描きつつ、それでいて語り口が非常に具体的であるということだ。他の収録曲も孤独や無力感を感じ明日の行方もわからない世界でやりきれないブルーな気持ちを逆に高らかに歌い上げるひそかな希望を表現したM7『ブルーブルー』。2010年にリリースした"フォーカス"以来のラブソング、紡がれていく言葉に優しいギターの音色に穏やかで胸を焦がすM12『リエラ』。また、シングルでリリースした、不安な時代に向けて応援歌M9『真面目な人』、スマッシュヒットしたM2『蛹 - サナギ -』。『退屈から抜け出せ』と現代社会を生き抜く若者に向けたメッセージM10『真夜中の駐車場』。そしてライブで好評だった問題作 M8『どうした日本』遂に音源化、本音を包み隠さず歌っている。アルバムタイトルの『キュビスム』は様々な角度から見た物の形を一つの画面に収める美術表現。キュビスムは思考、考え方、捉え方らしい。
曲目リスト